なんとなく安曇野。

赤、黄、緑色の物体を生産しています

   

ふじ着色の観察。 ~消えゆく果面愛 💛 ~

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10月5日。数日前にハート形の黒テープを貼って準備しておきました。

 

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10月5日。黒テープを剥がして観察開始です。

 

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10月6日。1日目。

 

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10月7日。2日目。

 

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10月8日。3日目。ハートの中が少し赤くなってきました。

 

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10月9日。4日目。

 

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10月10日。5日目。

 

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10月11日。6日目。ハートマークの境界線が分からなくなってきました。

 

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 10月12日。7日目。ハートマークが殆どわからなくなりました。

 

どうでしょう?こうやって定点写真で着色の様子をみてもらうと、なかなか面白いものでしょ?

 

 りんごを真っ赤にするために、軸元の葉を摘み、くるっと果実を回すと、全く着色していない面が表にでてきます。しばらくその面を光にさらしていると、上の写真の様に徐々に美しい赤色に染まってきます。

 

着色は、果実面の内側から少しずつ、赤色が外にしみ出してくるように進んでいきます。実が健全に育ち、熟し、糖度が高まり、果実面に着色のための色素が十分にあつまってきて、はじめて綺麗な赤色になります。

 

病害で早期に落葉した木の果実も、一応赤くは染まりますが、ボケた赤色というか、鮮明な赤色にはなかなかなりません。部分的に病害で葉が早期に落ちる事がたまにあると、葉の役割とはとても大きいものだと改めて感じます。また木が健康で葉が沢山あっても葉摘み作業が早すぎてしまうと、病気で落葉してしまうのと一緒で、綺麗な色に染まりにくくなるばかりか、色そのものがなかなか”来ない”状況になってしまうこともあります。。

 

りんごの着色は「人間」と「りんご」と「お日様」の3者の共同作業なので、全員の都合が良いときに進めていくのが理想です。早朝など果実の温度が低いときに行うと、着色していない面が日焼けとなってしまいやすく(特に暑い時期のりんご)太陽が昇って果実温度が上がってから行う方が良いとされています。あと、10月下旬頃になってくると日射も弱くなってきて、今回の写真の様にさっと数日で気持ちよく色がのってきてくれませんから、このあたり、人間の仕事の段取りを調整し、太陽や果実の都合に合わせて、葉摘み作業を進めてあげる必要があります。