なんとなく安曇野。

赤、黄、緑色の物体を生産しています

   

あっという間に葉が!

午前中雨ふり。午後はお日様が出てきました。春の仕事はまだまだ沢山ありますが、ひとまず山はこえたかなみたいな状況です。

 

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シナノスイート。今年は桜の開花が例年より10日程度早く、りんごの生育も当然ながらはやく進んでいます。安曇野のりんごの花の満開は例年なら5月上旬ごろですが、今年いつ頃開花となり満開となるでしょうかね。露地栽培なので自然に従うしかありませんが、開花時期の前後の気象がとにかく穏やかであってほしいです。

 

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手前がVトレリスに通常の1本棒の苗木を1mピッチで交互に植えた縦列。横からみると50センチピッチで植えたように見えます。奥は2軸の苗を交互に植えた縦列。

 

写真の園地は全体で11列あるのですが、最終的にVトレリスを導入して実質19列相当まで増やす計画です。こういうのを立体的規模拡大と僕は呼んでいるのですが、立体的に栽培面積を増やすと、結果的に園地への投下エネルギーをあまり増大せずに収穫量を大きくすることができます。単位面積当たりの農薬の使用量も当然減りますし、草刈りの手間や燃料代も相対的に減るだろうと予想されます。

成木になったきたら、となりのVトレリスと連結して物理的な強度をさらに上げることもできます。連結してワイヤーを張ると通路上部にアーチ状にりんごの枝を這わすことができます。通路両サイドの主幹を伸ばして、ちょうど通路中央上部でジョイントしてりんごの木のトンネルをつくることができます。

ジョイントに関しては木が若い頃に行う場合と、ある程度大きくなってから行う場合では樹勢を安定させる効果にどのくらい差があるのだろうかと少々興味がある所ですが、そんなことはさておき、りんごの木のトンネルができたら、真夏にそのトンネル中でBBQなんかやってもいいですし、限定1組で結婚式とかどうでしょう。引き出物はトンネルを構成する木にたわわになるリンゴでございます。さらにトンネルの側面のりんごの木は4軸か6軸にして、多軸の中央部分の軸をうまい具合にハート型にジョイントすると、それはそれはかなりラブリーなりんごのアーチ園になるでしょう。こういうのも一種の6次産業化なのだろうかとも思うのですが、多数の人が来てりんご園が踏み固められると、リンゴの根っこが悲鳴をあげそうなので、やっぱりやめだなと想像はするもののすぐに却下です。やってもBBQまでですね。笑

写真のVトレリスの1本棒の栽培は、来年横に倒伏させてジョイントさせることもちょっとだけ検討しています。普通に栽培しても十分面白いのでやらないかもしれませんが。

 

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苗木。なんだかんだで1000本ほどの仕込みとなりました。

 

さて、本年耕作を新規で依頼された古木のりんご園の剪定も明日でやっとこさ終わりそうです。とにかく農業の仕事はただやればいいのではなくて、その時期にやるべきことがあって、そこでベストを尽くさないといけない。それで僕の状況でいうと、古木を相手にするよりもすんませんが、若い木を相手にすることが優先度が圧倒的に高いので、古木の剪定を今頃までやっている次第です。

古木の園地は木は最低ですが、脚立に乗った時に見える景色は最高なんですよね。本当に物事はオフセットであるなぁと感じる今日この頃でありました。